エンジニアリングマネージャーになって実践してきた3つのこと

はじめに

こんにちは。須藤(YOUTRUST/X)です。

私はSRE(Site Reliability Engineer)兼エンジニアリングマネージャー(EM)として、この半年間さまざまな取り組みを行ってきました。まだまだ未熟な部分も多いですが、これまでの経験や学びを共有することで、同じようなポジションにいる方や、これから目指そうと思っている方の参考になれば幸いです。

エンジニアリングマネージャーとは何をする役割なのか?

一般的なEMの役割や業務内容については、多くの有用な情報がWebや書籍で紹介されていますので、ここでは割愛します。私自身の考えとしては、「メンバーやチームのパフォーマンスを最大化するために、自分ができることを全て行う」というシンプルなものです。

これまでいくつかのチームをマネジメントしてきましたが、優秀な人材が揃っているにもかかわらず、組織として十分な成果を出せていない場面に何度も直面しました。その原因は多岐にわたり、解決方法も一様ではありません。組織やプロダクトの状況、メンバーの能力や性格などによって、アプローチを都度調整し、適切な手段を選択する必要があると学びました。

エンジニアリングマネージャーとして実践してきた3つのこと

EMとしてチームのパフォーマンスを最大化するために、私が特に重視して取り組んできた3つのことをご紹介します。

①メンバーからの信頼を得る

信頼関係の構築は、マネジメントを行う上で重要な要素です。信頼がなければ対話も成立しませんし、どんな優れた戦略を考えても実行することは困難です。

  • オープンなコミュニケーション:日々の業務やミーティングで、透明性の高い情報共有を心がけています。良いニュースだけでなく、課題やリスクについても積極的に話すようにしています。
  • 約束を守る:小さなことでも約束したことは必ず守るようにしています。万が一忘れてしまった場合は、誠心誠意謝罪します。
  • 技術的な理解とサポート:これまでの経験を活かし、技術的な課題にも積極的に関与しています。メンバーからの相談に適切に対応することで、「この人になら任せても大丈夫だ」と思ってもらえるよう努めています。

②メンバーと対話する

対話を通じてメンバーの理解を深めることは、適切なサポートを行う上で欠かせません。

  • 1on1:個々のメンバーと時間を取り、業務の進捗だけでなく、キャリアの目標や悩みについても話し合います。形骸化させないために、あえて定期的なスケジュールにはしておらず、必要に応じて柔軟に行っています。また、本人と共有している面談ノート(Googleドキュメント)に毎回記録を行い、認識の相違が生じないようにしています。
  • 双方向のフィードバック:良い点は積極的に認め、改善が必要な点は具体的なフィードバックを提供します。自分に足りない部分をメンバーに相談し、フィードバックをもらうことで、双方向でフィードバックできる関係を築いています。
  • 傾聴の姿勢:メンバーの話を遮らず、最後まで聞くことを心がけています。自分の意見はメンバーの話が終わってから伝えるようにしています。

③障壁を取り除く

メンバーが最大限の力を発揮できる環境を整えるために、様々な障壁を取り除くことに注力しました。

  • 開発業務以外の巻き取り:メンバーが開発以外に時間を取られている業務を自分が引き受けます。落ちているタスクがあれば積極的に拾い、改善できるものは改善し、不要な業務は解消します。
  • 個人目標の最適化:エンジニアリングを事業成長に結びつけるための目標設定を行います。可能な限りメンバーの意思を尊重し、やりたいことをチームの成果につなげられるよう話し合います。また、期首に目標設定を行った後は、1on1で適宜、目標の修正や期待値の調整を行い、査定時に予期せぬ結果にならないようにしています。
  • 心理的安全性の確保:失敗を恐れず挑戦できる環境づくりを心がけています。ミスが起きた際も責任追及ではなく、次に活かすための学びと捉えます。

その他のマネジメントはどうするのか?

EMとして行っているのは主にピープルマネジメントです。では、他のマネジメントについてはどのように対応しているのか、簡単に触れておきます。

  • プロダクトマネジメント:当初はPdMと連携して取り組む部分もありましたが、弊社のPdMが優秀なため、基本的にお任せしています。
  • プロジェクトマネジメント:同様に、プロジェクトマネジメントもお任せしています。
  • テクノロジーマネジメント:SREとして、プロダクト全体のセキュリティ評価やソフトウェア品質の向上に取り組んでいますが、これについてはまたの機会にお話ししたいと思います。

qiita.com

まとめ

エンジニアリングマネージャーとしての半年間は、挑戦の連続でしたが、その分多くの学びと成長を得ることができました。メンバーからの信頼を得て、対話を重ね、障壁を取り除くことで、チームのパフォーマンスは着実に向上していると感じています。

もちろん、これが唯一の正解ではありませんし、まだまだ改善の余地はあります。しかし、自分なりに試行錯誤しながら取り組んできたことが、少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。ご意見やご感想がありましたら、ぜひお聞かせください。

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