Flutter Kaigi 2025 参加レポート

こんにちは、アプリチームの朝日(YOUTRUST / X)、ルーカス(YOUTRUST / X)、優依那(YOUTRUST / X)、葉(YOUTRUST / X)、岡(YOUTRUST / X)、たまねぎ(YOUTRUST / X)です。

YOUTRUSTは今回、Silverスポンサーとして協賛させていただきました!
前夜祭やキーノートの様子、ブース出展、登壇での学びや懇親会での交流など、当日の空気感が伝わる内容をお届けします✨ 去年は3人のアプリエンジニアで参加しましたが、今回は人数も増え、6人で参加することができました!

前夜祭 執筆者:ルーカス

FlutterKaigi 2025の前夜祭は、カンファレンスの前日に行われるカジュアルな懇親イベントで、Flutterコミュニティのメンバーが集まり、交流したり会話を楽しんだりするための場です。スピーカーやスポンサー担当者、そしてアーリーチケット購入者が参加でき、軽食や飲み物を楽しみながら特別ゲストによる一夜限りのトークを聞くことができます。Flutterに詳しい人も初めての人も、コミュニティとのつながりを深められる交流中心のイベントです。

今回僕と葉くんがブースの設備を準備するために、一緒に行きました。受付に到着した時に、久しぶりに色んな知り合いに会えてよかったです。その後は僕がパネルディスカッションに誘われたので、他のスピーカーの方と交流して、何について話せばいいか検討しました。

たくさんピザを食べながら、色んな面白い発表がありました。もぐもぐさんとおかやまんさんがFlutterチケットとFlutterKaigiの公式アプリについての話をしました。

speakerdeck.com

ご興味があれば、コードもここで見られます。

github.com

そのあとはminminさんが今年FlutterKaigiについて登壇しました。個人的に、今回のデザインめっちゃ好きでしたので、それの作り方と考えを教えてくれて、面白かったです。

次は菊地さんがコミュニティの運営について色々話しました。5年以上の経験がありますので、僕のFlutter Tokyoコミュニティにもいい勉強になりました!特に「人」が大事なことは完全同意です!

最後にパネルディスカッションがありました。

色んな質問が届きましたが、時間的に3つしか答えられなかったです。

  • 登壇をするために、どのくらいのFlutter知識が必要か
  • おすすめの状態管理パッケージ
  • AIの利用について

解散する前に、みんなでCustomPaintの壁にメッセージを残しました。

キーノート 執筆者:ルーカス

今年も例年通りプロポーザルを提出したのですが、なんとすべて落選してしまいました。 「今年は登壇の機会はないのかもしれない…」と半分あきらめていたところに、まさかの出来事が。

スピーチチームの久野さんから 直接ご連絡をいただき、キーノートをご依頼いただいたんです。

キーノートは今回が初めてだったので、本当にワクワクしました。 通常のセッションとはまったく違って、技術よりも “イベント全体をどう盛り上げるか” が求められる場。 依頼いただいた内容は「僕と Flutter の関係」と「Flutter のニュース」だったので、視聴者の心に響くような “エモい話” を意識して構成しました。

僕と Flutter の関係について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。 tech.youtrust.co.jp

特に力を入れたのは、最後の 2 枚のスライドです。

今年だけでも、5つのマルチプラットフォームフレームワークがアップデートされたり、新しくリリースされたりしました。そんな激しい変化の中で、Flutter の作者である Seidel さんの “The best apps are built for users, not platforms.” という言葉を紹介し、その本質をもう一度強調したかったんです。

特に今は、AI の進化によって「誰でも、なんでも書ける」時代になりました。だからこそ、改めて UX や ユーザーの体験そのもの に向き合うことが、これまで以上に大切になっていると感じています。

そして最後に、強いメッセージを残したいと思い、 「人が人を変える」 という言葉を選びました。 これはいろんな解釈ができますが、僕自身、これまでやってこられたのは本当に “人のおかげ” なんですよね。 だからこそ、参加者のみなさんにも、このイベントを通じてもっとつながってほしいという願いを込めました。

結果めっちゃうまくいって、すごくよかったです。久しぶりにあんなに緊張しちゃいましたけど、色んな素敵なコメントをもらいました。

ブース 執筆者:優依那

ブースでは、YOUTRUSTのサービス紹介をはじめ、Flutterの開発トピックや日頃の開発の工夫など、
たくさんの方と幅広く交流することができました。今回のイベントに合わせて オリジナルステッカーも制作し、ブースに立ち寄ってくださった皆さまへお配りしました!

◀︎ オリジナルで作成したステッカー

また当日は、Flutterに関するクイズ大会も開催し、たくさんの方が参加してくださったおかげで大盛り上がりでした!
景品には YOUTRUSTオリジナルのチロルチョコ や スターバックスのギフト券 をご用意し、優勝者には ダッシュのぬいぐるみ をプレゼントしました🎉

◀︎ クイズ大会を勝ち抜いた優勝者 🎉

ちょうど2週間後に自社イベントが控えていたこともあり、あわせてご紹介もさせていただきました ✨

学生時代の放課後をもう一度体験できちゃうイベントを、11/22(土)〜24(月) の3連休で開催します!
世田谷の廃校を貸し切って行う特別な3日間です。タイムリープしたい方はぜひ 🚀 lp.youtrust.jp

ブースに立ち寄ってお話ししてくださった方、YOUTRUSTのアカウント交換をしてくださった方、本当にありがとうございました!

セッションについて

執筆者:たまねぎ

https://speakerdeck.com/kyoheig3/flutter-kaigi-2025

このセッションでは、オンデバイスLLMの現状と今後の展望を体系的に把握することができました。

オンデバイスLLMは、新しいUXの構築に大きな可能性を秘めている技術ですが、まだまだ発展途上な領域です。日々アップデートがある分野でもあるので、現状の選択肢の中で「できること」「できないこと」がとても整理されており、具体的にプロダクトに組み込もうと思った際の課題点をよく理解することができました。

オンデバイスLLMはオンデバイスMLと同様に、モバイル端末だからこそ実現可能な独自のUXを作り込める余地のある魅力的な技術です。

個人的には、クラウドベースのLLMツールではリーチしづらい、ローカルのプライベートデータにアクセスできるといった大きな強みがあるものの、まだ十分に実用的にはなっていないというイメージを持っていました。

ただ、具体的にどんな部分が足りてないかを細かく整理はしきれてなかったので、このセッションを通してそれらをしっかりと把握することができたのが、とても良かったです。

例えば、クラウドベースのLLMツールは一般的に以下のような機能を有しています。

  • Function Calling
  • FST制約
  • RAG

しかし、オンデバイスLLMはまだまだ発展途上な領域であるため、ツールによっては対応してたりしてなかったりといった状況になっており、これらがツールごとに現状どうなっているかがとてもわかりやすくまとまっていたので、iOS/Androidの対応状況なども含めて、より深い部分までキャッチアップをすることができました。

執筆者:岡

Skia 16:00 からの LT 会に参加しました。どれも興味深く実践的な内容で、Flutter を日々扱うエンジニアとして多くの学びがありました。以下では、参加したセッションの内容を紹介します。

「Impeller 導入に失敗しました」 Impeller 導入に失敗した具体的な理由を、実例を交えて解説されていました。企業ごとのアプリ特性や、標準的な導入手順だけでは吸収しきれない"現場ならではの課題"にどう向き合うか、改めて考えさせられる内容でした。単に技術的な失敗談ではなく、「なぜ失敗したのか」「どうすれば避けられたのか」が丁寧に整理されており、とても参考になりました。

「Add-to-app で真の Liquid Glass 対応を目指してみた」 このセッションでは、弊社エンジニアであるルーカスの記事を参考資料として紹介していただき、とても嬉しく思いました。 Liquid Glass の対応について、実装上の注意点や難しさがわかりやすくまとめられており、特に "Flutter のコンテンツ層ではなく、ネイティブ側のナビゲーション/コントロール層で対応すべき" という主張が印象的でした。難易度の高い領域ではありますが、実際に動いているデモもあり、非常に説得力のある内容でした。

「iOS の Assistive Access って何? Flutter でも気をつけたい UI の話」 Assistive Access の名前は知っていたものの、実際の利用シーンや UI 仕様の違いには理解が浅かったため、とても勉強になりました。特に、Assistive Access では一般 UI と挙動が大きく変わる点や、Flutter アプリでどのような対応が必要かが丁寧に説明されており、今後の実装で注意すべき点を整理するきっかけになりました。

「ユーザーのアクションを伴う Widget の Golden Test」 このテーマは弊社でも早期の導入が求められている領域で、非常にタイムリーでした。 AI の進化によってタスク処理速度が向上した一方で、QA とテストの負荷が増加している現実があります。Flutter ではネイティブアプリと比べてコード変更に伴う UI 崩れが発生しやすいため、Golden Test によるビジュアル回帰の自動検出は重要度が増しています。 セッションでは、スクロール操作を含むウィジェットの Golden Test をどのように実現するか、具体的な手法が紹介されており、導入に向けたイメージが一気に明確になりました。

「Flutter アプリ運用の現場で役立った監視 Tips 5 選」 こちらのセッションでは、クラッシュ監視や端末分類の工夫など、現場ですぐに役立つ具体的な Tips が紹介されていました。特に Android 端末を独自に分類して監視性を高める方法は、手軽でありながら本質的な課題を浮き彫りにできる優れたアプローチだと感じました。 また、「高ディメンションな状態を正しく扱う」という観点は、最近自分が書いたテックブログの内容とも非常に近く、強く共感しました。日々の運用とモニタリングの重要性を再認識させられるセッションでした。

懇親会 執筆者:葉

懇親会では、用意された美味しいフードを楽しみながら、 前夜祭のセッションについてもう少し深く話したり、初めて会った人とも自然に交流が生まれました。 カジュアルで距離が近い空気感のおかげで、技術の話も雑談も混ざり合う、とても心地いい時間でした。

途中にはじゃんけん大会もあり、景品は Dash やスタッフTシャツなど豪華! 私は残念ながら一回目で落ちてしまって、ちょっと切なかったものの(笑)、 会場が一体になって盛り上がる感じが本当に楽しかったです。

最後に 執筆者:朝日 / ルーカス / 優依那 / 葉 / 岡 / たまねぎ

FlutterKaigi 2025では、技術的な知見だけでなく、開発者同士の学び合いやコミュニティの活性化といった、Flutterコミュニティの価値を改めて実感しました。

また、イベント自体も前回からパワーアップしていて、バリスタが淹れたコーヒーが楽しめたり、美味しいお弁当が提供されたりと、技術的な学び以外にもとても充実した体験ができました!✨ 運営の皆さんの温かいおもてなしを感じることができ、本当に楽しめるイベントでした。

今回得た学びや新しいつながりは、これからの開発やプロダクトづくりにも積極的に活かしていきたいと考えています。

次回のFlutterKaigiでは、さらに進化したYOUTRUSTとして、皆さまとお会いできることを楽しみにしております。

YOUTRUSTではエンジニアを募集しています。興味がある方はぜひご応募ください✨

herp.careers